☆小説サンプル☆
皆様こんにちは。真選組監察筆頭・山崎退と申します。
今日は去る九月四日、我らが近藤勲局長の誕生日にこの屯所内で巻き起こった、己の欲望に目が眩んだ
浅ましき男達の世にも恐ろしい戦いの一部始終を、皆様にお話したいと思います。
──と申しましても、不肖私、「始」は語れようとも「終」についてはどうにもその詳細を存じません。
その理由につきましても、これからお話していく中で追々明らかにする事と致しましょう。
・・・あ、ちょっと何ですか沖田さん。やめて下さいよ今仕事中なんですから。え? 監察日誌をつけてるんですよ。
・・・っちょ、見せませんって。恥ずかしいじゃないですか。え、やめ、や、やーめーてーくーだーさーいーって! (壱・監より)
テーブルやらケーキやらが脇に寄せられた大広間の中央に、ぽっかりとした空間ができる。そこに集う副長、参謀、
一番隊〜十番隊を代表する各隊長、そして──監察代表・オレ。
「ちょっと待ってェェェーーー! 何で俺まで・・・」
「じゃァルールの確認行くぜィ。最後の一人ンなるまで乱闘、んでその勝者の属する組が近藤さんゲット。単純な事だァ。」
「って沖田さん全然聞いてないしィィ!」
「それから、タッグ組むのも裏切んのもその辺は自由でさァ。協定ができてりゃァ残った複数チームで分け合うのもありって事で。」
「ちょっ、本人の了解も無いのにそんなのマズいでしょう!?」
振り返ると、床の間に上がってフカフカ座布団に落ち着いた局長は何も知らず、「鬼嫁」をなみなみと注いだコップ片手にトロンと
酔っ払った目で皆から貰ったプレゼントをあれこれ物色していた。
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俺が語れるのは、残念ながらここまでです。
その後の展開と勝者の行方は、皆様のご想像にお任せして──、
あれ? 沖田さんもう用事済んだんですか? ・・・ちょっ、だから見ちゃダメって・・・あっ! やめ、返して下さいよぉ!
あ、ヤダ、恥ずかしー! ちょ、せめて俺の目の前で見んのやめて下さいって! 羞恥プレイやめて下さいってー!
「んじゃ、ちょっと借りてくぜィ。・・・なァんだ山崎の奴、やっぱりあの日の事書いてやがんじゃねェか。・・・ふむ。
じゃ、この後は俺が引き継いで皆さんに語って差し上げましょうかねィ。」 (肆・監より)
おや、土方君じゃないか。あぁ、僕はちょっと沖田君と明日のスケジュールについて確認を・・・え? あぁ、これかい?
山崎君の監察日記だそうだ。僕はどうも自分の事ばかり書いてしまっていけないなぁ。沖田君、このまま土方君に続きを
お願いしてしまってもいいかな? あぁ、内容は先日の近藤さんの誕生日の一件の──まぁ、日記のようなものだ。
気張らずにやってくれたまえ。
「あァ? ンだコレ・・・遊びみてェなモンか? 続き? 続きって・・・『恋心』・・・何の話だこりゃ?」 (陸・参より)
※実際にはフォントサイズ9の縦書き二段組になります。
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